会社員生活がほとほと嫌になり50歳を機に早期退職、現在は第2のモラトリアム中。311後、マレーシアのクアラルンプール(KL)へ移住、のんびりと暮らしている。
海外暮らしは得るものがあれば、失うものもある。温泉、落語会、サッカー観戦が大好きだったけど、できないのが残念。
それと、すしを食べることも諦めたことのひとつ。
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日本に一時帰国している間、マレーシアの自宅では大事件が発生していた。メロンの逃亡事件だ。
コンドでペストコントロール(1週間に1回など、定期的に害虫駆除のための薬剤を散布すること。マレーシアでは主に蚊の駆除がメイン。)が行われた日だった。妻が帰宅してちょうど玄関のドアを開けた瞬間に、薬剤散布が始まったらしい。白い煙とともに大音響が鳴り響くので、始まったことはすぐに分かる。外で暮らしている野良猫にとっては、これは恐怖の存在に違いない。
その瞬間に、メロンがドアから逃げてしまった。彼女にしてみれば、家から脱走するつもりはなく、ペストコントロールが怖いので逃げただけに違いない。たまたまドアが開いていたから、運が悪かった。
妻は大慌てで追いかけたが、猫のスピードには追いつける訳はなく、すぐに見失ってしまった。煙が立ちこめる中、1時間半コンド中を探し回ったという。

捜索を諦めて自分の棟に戻ってみると、このドン松が玄関で待っていたのだそうだ。何事か啼いて訴えかけ、いかにも付いて来いというかの如く、階段を上っていく。そのまま付いて行くと、ドン松が廊下の窓の下で止まって、また啼いたのだという。そこで窓の下を見ると、メロンが外壁の窓枠で縮こまって座っていたらしい。
ドン松がメロンの居場所を教えてくれたのだ。これぞ、いつも外猫にエサをあげていたことに対する、猫の恩返しか。ドン松よ、ありがとう。
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